結構な人が待っていた広角単焦点
Eマウントで広角を扱いたい場合といえば、パンケーキレンズのSEL16F28+ウルトラワイドコンバーターVCL-ECU2かSEL1018の2種類のどちらかを選ぶか、あるいはでかいFEレンズを使うかの2択だったのだが、2022年6月についにSEL11F18を含むAPS-C向け広角レンズ3種類が発売され、広角レンズの選択肢は大きく広がった。ちなみに他の2種類はというと
で、SEL11F18は銘なしであることからもわかるように割りと手に取りやすい価格の広角単焦点という立ち位置になる。広角といえば風景写真以外にも自撮りやVlog需要があるが、SEL11F18はおそらくZV-E10との組み合わせを想定したレンズだと思われる。と言うかVlogカムが売れなければこの世に出てなかったのではと思えてしまう。
雑な感想
外観や機能面については公式Webサイトやもっといいレビュー記事があるので省略するとして、とりあえず画質以外の感想をまとめると
- 小さいので何となくでも持っていきやすい。
- フォーカスホールドボタン付きで便利
- 手ぶれ補正は無いけど全く必要ない。
と言った感じ。画質についてはせっかくなので筆者の撮った写真でも見て判断してほしい。まとめは一番下。
写真
とにかく小さい。他社製で競合するレンズといえばSigmaの16mmF1.4があるが、あれに比べると遥かに小さい。そのためSEL18135のような標準ズームレンズと一緒に持っていっても邪魔にならない。「なんか単焦点が1個あったほうが撮影が楽しくなりそう」とか「標準ズームでだいたい撮れちゃうけどなんか面白くない」とか思ったときにカバンに突っ込んでおけば後で幸せになれる。
宮島のフェリーで一枚。超広角は常に使うような画角ではないけど、標準画角だけだと後から見返したときに単調な感じがして嫌とか、画角が足りなくて現地で後悔したりと、「ここであのレンズがあれば」という場面が確実にある。ただ漫然と使うと常に余分な要素が写真に入ってしまいなんの写真かわからなくなる欠点もある。
広角レンズは遠近感が強調される効果があるので大きい建物とか仏像みたいな巨大な感じを強調したいときには重宝する。あると表現の幅が広がってとても楽しい。そういう意味でもレンズ自体が小型軽量なのはかなり大きな利点だと思う。ちなみに冒頭で話に出たsigmaの16mmなのだが、その大きさゆえに筆者は取り回しが面倒くさくなってすぐに手放してしまった。多分今は他の持ち主のもとで元気にやってると思う。
あと広角レンズは総じて最短撮影距離が短い。画角が広いため倍率は大きくはないが、前述の効果もあって結構面白い写真が取れるかもしれない。結構ボケもきれいな印象。
焦点距離が短い分被写界深度も深く、わざわざ絞る必要性もないので手ぶれ補正の必要性は薄い。まあ何となく絞っちゃうけど。
2本目のレンズとしておすすめできる良レンズ
このレンズは個人的にはSEL18135と一緒に持っていくのが一番良い使い方だと思っている。手頃な価格、大きさ、画質のバランスが取れていて、α6400の高倍率ズームキットを買った人が2本目のレンズを買うとなった時の選択肢の一つになりうる存在。もちろんそれ以外の人にとっても良いレンズだと思う。